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図5−4に示す方法では、受信波形の高さと受信強度の関係をあらかじめ標準信号発生器からパルス信号出力で較正しておくことによって、受信強度を測定する。
送信電力(EIRP)は、次式により求める。

089-1.gif

ただし、Pr:受信強度
Gr:受信用のホーンアンテナの利得
π:円周率
λ:波長(9350MHzのとき0.032m)
R:SARTとホーンアンテナの距離
Loss:測定系の各種損失の補正
ここで、測定系の各種損失の補正、例えば導波管の接続、同軸ケーブルへの変換ロス、導波管や同軸ケーブルの伝送損失やサーキュレータの損失がある。
例として、周波数9350MHzにおいて、受信用ホーンアンテナの利得を15dB、距離Rを2m、そして損失等を−0.5dBとすると受信電力が−15.5dBmであったならデシベルで計算すると
EIRP=(受信強度)(アンテナの利得)(有効面積への変換)
−15.5−15+40.9
(伝搬ロス)(損失の補正)
+17+0.5=−15.5−15+40.9+17+0.5
=27.9≒28
したがってEIRP=28dBm(0dBm=1mW)
となる。
28dBmの電力は約630mWとなる。
? 実効受信感度
ターンテーブルにのせたSARTに対して、試験信号*のレベルを変化させてSARTの応答表示か送信電波を受信して、SARTが応答を開始する試験信号の最小値Prを求める。実効受信感度の測定方法の例を図5−5に示す。

 

 

 

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